我が家の庭にも、山から取ってきて植えた、ほったらかしのアケビがあり、去年初めて一つだけ実がなりました。今年は幾つ実が生るのかとても楽しみです。結実するというのはやはり楽しいものですね。
さて、前々回から改めて私の専門でもある「主体的に生きる自立力」の育て方に入っていますが、今回も少し詳しくお伝えしたいと思います。
■自立を育てる習慣(自立型支援方法)No.2
「自分の思い込みを一旦はずし、そのままの相手をしっかり受けとめる」
私たちは、思い込みで人と付き合うことが多くあります。
特に行動傾向としての見方ではなく、レッテルを貼るように
「この人は○○な環境で育っているのでそうに違いない」
「この年代の人は、どうせこういうことだ」組織のなかであれば、
「この人の性格は○○だから言ってもわからない」
「あの人は性格が暗い」「あの人は頭が固い」など。
このように思い込みのレッテルを張ってしまうと、未来への改善には、人間関係で邪魔になる場合があります。
「この人はこんな人であろう」から始めず、「思い込みかもしれない」と思って相手を見るだけでも、きっと変わってくるでしょう。それが、信頼関係の第1歩となります。
【エピソード1】
ある組織で、定年退職をされて嘱託勤務になった部下を持ったマネジャーが、「今まで、上司だったので、やりにくい。少し指示を出しても、今までの価値観を出してこられてスムーズに指示ができない。やっぱり頭が固いんですよ。」と相談されました。年齢を重ねて経験値が増えると、当然価値観は固まっているのも当然でしょう。しかし、こちらが、そんな思い込み(頭が固いなど)のまま、指示を出しても、きっと、そこに壁を作り、建設的な会話にはなりにくいですね。
「そんな時は、人生の先輩であるという敬意は示しながら、なぜこういった方向性が決まったのか、じっくり誠実に向き合ってみては?」と助言させていただきました。人は、特に下方向のレッテルを張られると、そんな空気は敏感に伝わり、信頼関係を築く方向にはなかなかなりません。(当然あまりに上方向のレッテルも本人はつらいものですが)
【エピソード2】ロックンローラーは、だめなやつ?
ずいぶん以前になりますが、ある列車のなかでのこと。乗客は少なく、立っている人がばらばらといるくらい。20歳前後の青年が、黒い皮のジャンバー、派手なズボンをはき、武器のような飾りの付いた靴をはいていました。アクセサリーも不気味に光る銀色で、耳にピアスを数個、眉のピアスまでしていて、ちょっと怖いロックンローラーの雰囲気。
彼は思い切り通路に片足を投げ出し、腕を組み、座っていました。揺れる通路を歩けば、乗客が彼の足につまずいて転ぶ危険がありました。
私は、「なんて行儀の悪い、常識がない青年だろう。やっぱりあんな格好をしていると、心まで殺伐とするのかしら」と思いました。ところが、ある駅で、彼が降りようと立ち上がった姿を見て愕然としました。彼は曲がらない足を引きずって、ゆっくり通路を歩いて降りていったのです。
彼は足が不自由だったのです。この彼とは、通りすがりの人だったので、悩みには至りませんが、「行儀の悪い人」というレッテルを貼ったのは、本当に申しわけなかったと、今でも胸が痛みます。
自分の人生のステージ(仕事やプライベート)に登場してくる人には、いろいろな思い込みは一旦脇に置き、過ごしてきた人生に対しての敬意や尊い命のある「人」として誠実に向き合いなおしてみるのも、行き詰った時の打開策となると思います。
(参考資料プロコンビジネスノート『自立型支援方法』)
●「自立した人」とは
一人ひとりが自分で考え、壁を乗り切る力を身につけていること。何か問題が生じたとき、他人への責任転嫁(他責)ではなく、つねに当事者意識を持ってあたれること。
上記のような自立した人を育てるには、関わる側の相手と向き合うスタンスが大きく影響するのではないでしょうか。
相手をすべて否定して関わるのは簡単です。しかし、頭から否定し責めてみたところで、相手の本音はなかなか聞こえてくる状況にはなりません。「人」と「行動」を区別し、行動は修正すべきものですが、人は受け入れられるように…。
私たちも喜怒哀楽のある人間ですが、自分の作り出したい状況を考えて、自己管理を少しでも進めて行きたいものですね。次回は、スタンスではなくスキルともいえる自立を育てる習慣NO3に進みましょう。
ずいぶん以前になりますが、ある列車のなかでのこと。乗客は少なく、立っている人がばらばらといるくらい。20歳前後の青年が、黒い皮のジャンバー、派手なズボンをはき、武器のような飾りの付いた靴をはいていました。アクセサリーも不気味に光る銀色で、耳にピアスを数個、眉のピアスまでしていて、ちょっと怖いロックンローラーの雰囲気。
彼は思い切り通路に片足を投げ出し、腕を組み、座っていました。揺れる通路を歩けば、乗客が彼の足につまずいて転ぶ危険がありました。
私は、「なんて行儀の悪い、常識がない青年だろう。やっぱりあんな格好をしていると、心まで殺伐とするのかしら」と思いました。ところが、ある駅で、彼が降りようと立ち上がった姿を見て愕然としました。彼は曲がらない足を引きずって、ゆっくり通路を歩いて降りていったのです。
彼は足が不自由だったのです。この彼とは、通りすがりの人だったので、悩みには至りませんが、「行儀の悪い人」というレッテルを貼ったのは、本当に申しわけなかったと、今でも胸が痛みます。
自分の人生のステージ(仕事やプライベート)に登場してくる人には、いろいろな思い込みは一旦脇に置き、過ごしてきた人生に対しての敬意や尊い命のある「人」として誠実に向き合いなおしてみるのも、行き詰った時の打開策となると思います。
(参考資料プロコンビジネスノート『自立型支援方法』)
●「自立した人」とは
一人ひとりが自分で考え、壁を乗り切る力を身につけていること。何か問題が生じたとき、他人への責任転嫁(他責)ではなく、つねに当事者意識を持ってあたれること。
上記のような自立した人を育てるには、関わる側の相手と向き合うスタンスが大きく影響するのではないでしょうか。
相手をすべて否定して関わるのは簡単です。しかし、頭から否定し責めてみたところで、相手の本音はなかなか聞こえてくる状況にはなりません。「人」と「行動」を区別し、行動は修正すべきものですが、人は受け入れられるように…。
私たちも喜怒哀楽のある人間ですが、自分の作り出したい状況を考えて、自己管理を少しでも進めて行きたいものですね。次回は、スタンスではなくスキルともいえる自立を育てる習慣NO3に進みましょう。